2010年にオースオラリアにて重度のパニック障害を発症。自然代替医療であるホメオパシーで治療を続けたところ、次第にスピリチュアルで不思議な体験をする様になる。2014年に壮大な一瞥体験をし、悟りの世界を垣間見も、パニック障害は完治せず。その後、1000年以上も前の古いの先祖の魂たちの除霊へと展開してゆく。
現在も続いている真実の探求の実話。
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水平線の彼方へ 第5話
ホメオパスのパトリシアのところには定期的に通った。
オピウムの後も僕の不安症の治療の為にいくつかレメディを処方してもらったが、どれも、一時的には良くなるが根本的に良くなる事はなかった。
ゲルマニウムのレメディを服用した時には、突然小さなモノを詳細に観察したい衝動にかられた。
変な話だが、契約書の裏に細かい文字で書かれているものをルーペで詳細に観察し、印刷されたインクの具合とか、米粒よりも細かい文字のカーブの具合を丹念に調べ始めた。
「妻は、あたな何しているの?」と怪訝な顔をしていた
ある日就寝前に違う種類のレメディを服用した。随分昔の事なので何のレメディであったかはよく覚えていない。
翌日は、土曜日だったので妻と一緒に近所に週末マーケットに出かけた。
一歩家の外に出ると普段と様子が違う事に気が付いた、世界が輝いているのだ。
新緑の木樹の輝き、シドニーの青い空が一段と透き通って見える。市場に並んだフルーツや野菜の数々、トマトはより新鮮に赤く、マンゴーは一層黄色い。
全ての色が、鮮やかに見えるのだ。
この感覚は、まるで生まれたての赤ちゃんだ。生まれたばかりの赤ちゃんは世界をこんな感じで新鮮にみているに間違いない。目に映るモノすべてが命にあふれて見えるのだ。
そんな気持ちでベンチに妻と一緒に座っていると、妻の友人夫婦がやってきて。井戸端会議が始まった。
彼等の世間話を聞いていると急に現実に引き戻された感覚があり、かるいショックとともに、輝いている世界が一瞬にして消えてしまった。あれ、いったい今の感覚は何だったのだろう?現実に引き戻されて残念な気持ちでいっぱいだった。
レメディを服用すると不安症が一時的に改善する事はあったが、決定的に良くなる事はなかった。
パトリシアにその事を説明すると、彼女は、僕の事をチラリと見て「私も、あたなに何のレメディをあげていいのか分からないのよ」と困り果てた様子だった。
パトリシアにその事を説明すると、彼女は、僕の事をチラリと見て「私も、あたなに何のレメディをあげていいのか分からないのよ」と困り果てた様子だった。
彼女いわく、ホメオパシーの治療の玉ねぎの皮を外側から一枚ずづ剥く様に、その人が抱えている問題を丁寧に治療していくらしい。
だだし、問題が根深く複雑に絡み合っている場合は、その根底にショックを与える様なレメディを与える必要があると言った。
彼女が選んだがレメディは、がん細胞から作られたレメディだった。
ミヤズムと呼ばれているグループのレメディで、僕の抱えている問題の最深部に刺激をあたえる事ができるとの事。ただし、パトリシアもそれがどんな変化をもたらすのかは分からないらしい。
「とりあえず、やってみてどうなるか様子を見てみましょう」
その後、彼女から何年も同じセリフを聞いた。
なんだか場当たり的なアプローチだと最初は思っていたが、次第にそれが魔法の言葉だと分かったきた。何事も試してみる事でその時に応じた最適な結果が生まれるのだ。
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